神奈川県厚木市岡田の岡田保育園は子どもの意欲と思いやりを育てます

社会福祉法人 愛慈会 岡田保育園


生きる力

散歩、わらべうた(5歳児、2歳児)

ぞう・うさぎ組散歩11月5日.JPG
 今まで2歳児が散歩に行く際は、子ども達が安心して歩ける岡田団地内を、利用させて頂きました。団地内には、木々が多く、季節の花が咲いており、歩くには緑の多い素敵な場所です。しかし、歩道を歩く、友達と手を繋ぎ少し長い距離を歩くといった経験や簡単な交通ルール(道路を横断する時の注意)等をそろそろ知らせていきたいと思っていました。
 そんな時、5歳児から「散歩に一緒に連れて行ってあげる」と言う声が聞かれ、一緒に出掛けることになりました。手を繋ぎ歩いている中で、5歳児は2歳児に歩調を合わせながら「車道側は車が来て危ないから」と2歳児を内側に歩かせ、手を離そうとすると「一人で歩くと危ないから、手を離してはだめだよ」と伝えていました。
 また、2歳児が歩きながら、壁やフェンス等を手で触りながら歩くと5歳児は「だめだよ」と知らせていました。しかし、「なぜ、だめだよ」と言われたか分からず「どうして?」と聞き返す2歳児に一生懸命「手が汚れるから」、「手が切れて怪我するかもしれない」と理解しやすい言葉を選び、考えて知らせる姿も見られました。30分弱の散歩の間、歩き慣れず転倒する2歳児を起こし「大丈夫?」と声を掛ける優しい思いやりに、いつもなら転倒し泣いてしまう2歳児も、その優しさに答えるかのように「うん」と笑顔を返していました。
 こうした人に対する優しさや思いやりを、保育士が伝え知らせていくことも大切かと思いますが、こうして子どもから子どもへと伝えることで、相手に合わせた伝え方があることや、相手を思う気持ちが子ども同士の中で自然に育っていることを感じました
ぞう・うさぎわらべうた遊び11月6日.JPG 
 わらべうた遊びを5歳児と2歳児で行ないました。2歳児は最初のうち、5歳児との関わりを喜び甘えている子ども、少々不安を抱いている子ども、緊張している子どもと、色々な表情が見られました。しかし、わらべうた遊びの中で、手を繋ぎ、頬と頬、頬と額を合わせ、スキンシップを図っていくうちに徐々に緊張がほぐれ、普段2歳児では行なうことのできないような、動きや遊びを通じての楽しさを経験することができ、沢山の笑顔も見られました。その後、2歳児は教えてもらった、わらべうた遊びが好きになり、「お兄さん、お姉さんが教えてくれたの」と自慢げに披露しています。
 こうした5歳児との交流は、時々、生活の中にも見られています。5歳児が2歳児の保育室に来て、食事の配膳、昼寝時の寝かせつけをしてくれています。食事の際は、苦手な食品も5歳児が口に運んでくれると、美味しそうに食べ「凄いね」と褒められるのが嬉しいようで、口を開けて待つ姿も見られています。昼寝時も、5歳児の膝枕で甘えている姿をみると、こうした関わりが持てることは、とても貴重なことだと感じます。
 保育園での生活の中で、保育者以外に、安心できる友達や自分を守ってくれる年上の子どもがいることは、2歳児にとり気持ちの上でも安心感に繋がっているようです。5歳児にとっては、自分より年下の子どもの面倒を見ることにより、何をしてあげれば良いのか、どう接すれば良いのかを考えることに繋がっていきます。 
 その後も、5歳児の保育室を覗いては、顔を見合わすと笑い合い、寂しくなると、とても慣れ親しんだ5歳児の子どもに会いたくなるようで「ぎゅっ」と抱きしめてもらい、安心して戻って来る微笑ましい姿も見られています。


このページの一番上へ